2006年08月23日(水)
 豊田通商(清水順三社長)は、トヨタ自動車の世界展開に対応する一環として金属部門の海外事業を大幅に拡大する。鋼板ブランキング、アルミ溶湯、工場内リサイクル、アルミ加工の事業拠点を合計28拠点から2006年度中に37拠点に増強するもので、総投資額は100億円を見込む。
 新日本製鉄は22日、中国江蘇省蘇州市に冷間圧造用鋼線(CHワイヤ)の製造・販売会社を設立すると発表した。日系自動車部品メーカーにCHワイヤを現地供給するのが目的。このほど設立した特殊鋼棒線二次加工の海外事業企画会社、NBCでの検討を踏まえ決定した。

 NBCの出資メンバーである新日鉄、松菱金属工業、宮崎精鋼、サンユウの4社に、豊田通商、メタルワン、日鉄商事を加えた計7社が出資する。

 新会社は第1期計画として約3億円を投じて年間7000トン規模の生産体制を構築し、来年早々にも稼働を開始。現地需要に応じて生産規模を拡大していくことになる。新日鉄グループが棒線二次加工で中国に進出するのは初めて。
 小野建(本社=大分県大分市、小野建社長)は22日、都内で第1四半期(4―6月)の決算説明会を行った。

 小野哲司専務は収益力向上のため輸入商品の取り扱い強化によって仕入価格の低減を図ることや各エリアごとのシェア向上に注力することなどの基本方針を示したうえで、今後の地域戦略として関西地区で条鋼類の在庫販売を検討していること、関東以北エリアで懸案となっていた仙台のストックヤード構想として一部敷地の取得を終了したこと、浦安センターで条鋼類の品揃え拡充を進めることなどを明らかにした。
 兼松は22日、本年10月1日付で100%子会社の国内販売会社である兼松トレーディング(松本健二社長)がステンレス、特殊鋼輸出の日鋼貿易(須藤秀昭社長)を吸収合併すると発表した。シナジー効果による新規商権の開拓、安定的収益の確保をめざす。

 存続会社は兼松トレーディングで、日鋼貿易は兼松トレーディングの一部門(日鋼貿易カンパニー)として事業を継承する。これにより、兼松トレーディンググループの業容は、売上高685億円、経常利益5億円、従業員186人(06年3月期)となる。
 麻布成形(本社=東京都港区、中村義人社長)は今期(2007年7月期)、ZAM鋼管および異形管を中心に拡販を図り、表面処理鋼管の月間販売量を1000トンまで引き上げる。

 また、浦安第2営業所・第2工場(千葉県浦安市)の人員を3人増員(合計8人)し、角形鋼管の店売りに注力する。他方、関東営業所・工場(栃木県足利市)は05年8月の移転・拡張後、加工量は月間90―100万本に増えており、200万本達成を視野に、今期中に切断機2基の追加導入に踏み切り、体制整備を進めていく。