2011年5月11日

鉛圧延板、遮蔽用需要が急増=原発事故で出荷要請

 遮蔽用鉛圧延板の需要が急増している。半導体・液晶製造装置向けが活況だったことに加え、東日本大震災による原発事故問題で、緊急出荷要請が相次いでいるためだ。事故収拾まで長引けば、こうした繁忙な状況が続く可能性は高い。足元の鉛原料がタイトな需給環境もあって、製造メーカーは対応に追われている。

 鉛にはエックス線を遮蔽する特性があり、レントゲン関連の医療用や、産業用の電子線照射装置を覆う遮蔽体として使われる。最近増えていたのが液晶製造ライン中の電子イオン照射の遮蔽体で、スマートフォンなど高機能携帯端末の製造工程向けの国内外需要が増加。半導体製造装置でも同様に鉛が使われている。







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