2010年6月11日

天雲産業と神鋼、業界初 M52超の太径・高性能アンカーボルト開発

 アンカーボルト・ねじ製品メーカーの天雲産業(本社=大阪市西区)は、高性能転造アンカーボルト「スーパーアンカーボルト」を神戸製鋼所と共同開発し、本格販売を開始した。業界初のM52を超える太径サイズの転造ボルトを実現。従来のアンカーボルトに比べて軽量化が可能で、切削スクラップが発生しないため環境負荷も小さい。

新製品・新技術 既存の建築用アンカーボルトでは、M16からM48のサイズは転造ねじと切削ねじがあるが、M52以上は切削ねじだけだった。天雲産業は2009年春から神鋼との共同開発を本格的に進め、神鋼の棒鋼素材技術と転造加工技術によりM52以上の転造ねじを実現した。

 切削ねじに比べて約15%の重量低減が可能となり、切削スクラップも発生しない。サンプル材(直径50ミリ)のテストデータでは、既存のSNR490B材に比べて衝撃吸収エネルギーで約10倍、伸びは約50%アップ、降伏比も約20%アップしている。