2015年7月24日

日立金属、磁石スラッジから希土類・鉄 量産規模で国内回収網

 日立金属は23日、Nd―Fe―B系焼結磁石(希土類磁石)の生産過程で発生するスラッジから、希土類元素と鉄を回収できる環境親和型リサイクル方法(炭素熱還元法)を用いた国内でのサプライチェーンを構築し、日本重化学工業に委託する形で量産規模でのリサイクルを開始したと発表した。世界初の炭素熱還元法による希土類元素の回収率が、量産規模で従来の湿式法(スラッジを酸化し、鉄を酸に溶けにくい状態にした後、酸に溶けやすい希土類元素のみを抽出する方法)に比べて高くなることを確認し、鉄分も銑鉄として再利用できる品質となった。スラッジリサイクルにより天然鉱山由来の希土類元素の調達量を減らし、環境への負荷低減が可能になる。