2025年5月13日

高炉3社、今期業績厳しく 生産体制見直し・再編で強化策

 高炉メーカー3社の2026年3月期連結業績予想が12日に出そろい、いずれも厳しい見通しとなった。日本製鉄は棚卸資産評価差等除く実力の事業利益6000億円以上(前期7937億円)を確保する方針。JFEホールディングスは同2000億円(2363億円)、神戸製鋼所は実力の経常利益1215億円(1561億円)と減益を予想する。米国の関税政策による影響は日本製鉄が最大で数百億円、JFEHDが約120億円を想定。神戸製鋼は算定困難として予想に織り込んでいない。低調な国内需要や中国の経済不振を背景とした輸出環境の悪化で粗鋼生産の減少を見込み、市場の厳しさが増すとみて各社は生産体制の見直しやグループ再編など収益力の新たな強化策に乗り出している。