2022年7月7日

非鉄業界で働く/電線メーカー編/インタビュー/さらなる改善に挑戦

昭和電線ホールディングスのデジタルイノベーション推進室で、全社を対象としたデジタルトランスフォーメーション(DX)化などに取り組む岩城理美(いわき・さとみ)さん。ものづくりの魅力やインフラの重要性に引かれ、2014年に入社した。現在は昭和電線ケーブルシステム仙台事業所に勤務する。電線業界は製造面などでアナログ的要素が色濃く残るといわれている。業務改善を進める岩城さんに今後の目標などを聞いた。

――大学時代の過ごし方を。

「材料工学科を専攻し、有機材料や金属、セラミックスについて学びました。大学院では超電導などの研究に取り組み、結晶を作ったり、自ら混ぜた粉を炉に入れて測定したりしていました」

――電線業界を目指した理由は。

「幼い頃からものづくりが好きで、メーカーに勤めたいと考えていました。そんな中、大学生の時に東日本大震災が起き、社会インフラの需要性を再認識したんです。学生時代に学んだ非鉄金属の分野とインフラとしてのの側面を持つ電線の分野が重なったことが、今の業界に興味を持つきっかけにつながりました」

――昭和電線ホールディングス入社の決め手は。

「社会インフラの基盤となる電線だけでなく、電力ケーブル用の付属品や免震部材を扱っている点に他社にない魅力を感じました。インフラという社会の役に立てるものづくりができればいいという思いと、自らの専門性を生かしたいという思いがマッチしたことが大きかったです」

――入社前・後のギャップは。

「特にありませんでしたが、強いて言えば企業規模に対して役員との距離が近いことや、事業所や部門が違ってもわりと交流があることですね。インフラの会社なので、入社前はもう少し堅いイメージを持っていました」

――これまでにかかわった仕事は。

「入社後は高電圧関連の研究・開発を行う部署に配属され、1年目の終わり頃に仙台事業所の線材課に異動となりました。製造に必要となる機械の仕様の決定や関連資料の作成、治工具の調達など、現場で多くの人とかかわりながら業務を進めました。アルミ線課での勤務や社内のデジタル化を進めるプロジェクトへのアサインを経て、21年から現在の部署に在籍しています。

――デジタルイノベーション推進室ではどのような仕事を。

「全社のDX化などを推進する部署で、対象は総務、経理、営業、研究開発、物流など多岐にわたります。特に製造と品証を担当していて、タブレット端末を使ったペーパーレス化や、リアルタイムによる品質の状態や製造の進捗状況の可視化などに取り組んでいます。仙台事業所への異動当初は紙だった日報が、タブレット端末の入力に変わったときは『ついにここまできたか』と思いましたね。現在は全社での水平展開を進めています」

――研修が充実している。

「新入社員研修やフォロー研修、中堅社員研修以外に、例えば製造課では産廃関係の講習やリスクアセスメント研修といったものがあります。個人的には選抜型の英語研修なども受けさせてもらっていました。実務に結びつく研修が多く、大変役に立っています」

――印象に残っている仕事は。

「アルミ線事業の設備投資にかかわったことです。新しい設備の導入自体が何十年ぶりという大きな出来事でした。1億円規模という案件でしたが、予算の申請から稟議資料の作成、実際に稼働させるところまで20代で携われたことはいい経験になりました」

――昨年4月に女性活躍推進プロジェクトが発足した。

「女性にとって結婚や出産、育児の時期がネックになると思います。育児休暇の取りやすさや復帰後に安心して働ける環境、時短勤務の充実、制度面の整備といった必要性を感じます。制度があっても社内風土で取りにくい、使いにくいといったことにならないよう、会社全体として取りやすい環境になってもらえればうれしいです」

――今後の目標は。

「今の業務に携わることで社内の多彩な事業を知る機会や、そこで働く人との接点が増えたと感じます。従来と違った難しさも出ていますがこれを機会と捉え、さらなる改善にチャレンジしたいです」

――DIYにはまっている。

「新型コロナ禍以前は周囲からの誘いでゴルフをやっていました。コロナ禍後は外に出る機会も減り、家でのDIYに凝っています。仕事で覚えた図面の書き方などが生かされていますね。今度はプリンターを置く台といった実用的なものを作ってみたいです」

(松田 元樹)

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