2015年5月26日

石灰協会・講演会で小泉元首相が持論 先入観排して原発ゼロを

 小泉純一郎元首相が都内で22日開催の日本石灰協会の講演会に登壇し、日本の歩む道と題して持論を展開した。戦後最大の経済混乱のオイルショック後の省エネ対策などを例に、原発ゼロでも方針を打ち出した場合、日本人の能力を持ってすれば再生可能エネルギーの拡大など原発ゼロも可能と指摘し、先入観を排して課題に向き合うよう訴えた。

 小泉氏は首相時代に推進していた原発だが、震災を機に誤りに気付き原発廃止論に転じた経緯などを説明。トイレのないマンションなどと、最終処分場を確保しないままに核のごみが増え続ける現状などに危機感を訴えた。

 エネルギーコスト上昇で打撃を受ける石灰業界の聴衆だが、フィンランドの核廃棄物処分場のオンカロから小田原のかまぼこの鈴廣や日本資本主義の父の渋沢栄一、憲政の神様の尾崎行雄と縦横に展開する小泉氏の話術に引き込まれていた。小泉氏を招請した秩父石灰工業の坂東秀隆社長は、期待通りの小泉節に安堵していた。

 懇親会であいさつに立った来賓の茂木正・経済産業省製造産業局化学課長は、小泉氏の主張と現政府の方針は異なると指摘。原子力規制庁の新基準を満たした原発を着実に再稼働させるなどで、電力コストを下げる努力を続ける政府の立場を説明した。

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