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4N鉛、アジアでタイト化 インド産の3N7は余剰 鉱石生産伸び悩む

2026.09.08 / 2 min read
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アジア地域で純度99・99%(4N)の高品位鉛の需給がタイト化している。自動車や産業用バッテリー向けで安定した需要がある一方、原料鉱石の買鉱条件悪化により一次製錬メーカーの生産が伸び悩む。ロンドン金属取引所(LME)では鉛在庫が年初の倍近い約40万トンに積み上がり余剰感を印象付けるが、「ほとんどはバッテリーメーカーが使えないインド産の3N7(99・97%)で、4Nは足りていない」(製錬筋)。逼迫感を反映して4Nのプレミアム(割増金)も上昇している。

 鉛は用途の約8割が鉛バッテリー。自動車用バッテリーは新車向け、補修向けでそれぞれ経済環境や季節による波がありながらも、安定した需要がある。産業用も再生可能エネルギーやデータセンター関連の需要が徐々に増えている。

 これに対し、鉛鉱石の生産が追い付いていない。国際鉛亜鉛研究会が先月発表した1―6月期の需給統計によると、世界の鉱山生産は前年同期比3%減った。鉛精鉱の調達競争は激しく、買鉱条件は著しく悪化している。

 製錬マージンの一部となる溶錬費(TC)は、足元のスポット価格が高銀鉱でトン当たりマイナス200―300ドルと「過去最悪」(製錬筋)の水準。これは、鉱石から鉛製錬するだけでは利益がないことを意味する。

 鉱石を原料に使う一次製錬メーカーは、鉛生産の減益分を銀や硫酸などの副産物収入増で補いながら収益維持を図るが、厳しい事業環境には変わりない。「海外の有力鉛製錬メーカーには、小幅だが減産しているところもあるようだ」(電池メーカー筋)との話も聞かれる。

 LMEでは40万トンの鉛在庫の大半がシンガポールに存在。このうち約8割がインドメーカーのブランドだ。数年前までLMEで鉛のブランド登録をしているインド企業はヒンドゥスタン・ジンクくらいだったが、登録ブランドがどんどん増えている。

 LMEブランドに登録されている以上、要件である99・97%の品位はある。しかし、実際にはバッテリーメーカーが使えない品質の再生鉛が多く、それがLMEのシンガポールにどんどん持ち込まれているとの見方で業界関係者は一致する。

 4Nのアジアでの不足感は販売プレミアムにも表れている。東南アジアのスポットプレミアムは6月の時点で150ドル程度だったとみられるが、直近は180―200ドル程度まで上がっているもようだ。製造や輸送にかかるコスト増もプレミアム上昇に影響しているとみられる。

 バッテリーメーカーは原料として、4Nと3N7の鉛をいずれも使う。4Nのタイト感が今後も続けば、2027年の長期契約プレミアムも上昇することが考えられる。バッテリーメーカーは主原料である鉛や硫酸、樹脂などの調達コストが上昇しており、製品販売価格への転嫁の必要性がさらに高まるかもしれない。

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