洋缶HDの売上高の約8割を占める包装容器事業のうち、金属容器事業の比率は約3割で、原材料の表面処理鋼板の約7割を東洋鋼鈑から購入している。洋缶HDは1952年以降、一貫して東洋鋼鈑の筆頭株主で、99年から連結子会社にした。金属容器事業は総原価に占める材料費の割合が非常に高く、価格競争力の向上には東洋鋼鈑との協業強化が重要と判断した。
洋缶HDは完全子会社の東洋製缶に金属加工技術、米ストーレ・マシナリーに製缶機械の製造技術を有する。さらに東洋鋼鈑を完全子会社化することで、材料販売、機械販売、製缶技術のライセンス供与まで、広範囲の事業を一気通貫に行えるようになる。
東洋鋼鈑は国内スチール缶市場の縮小傾向や、高炉から調達する鋼材の価格変動などにさらされており、洋缶HDの完全子会社になることで成長施策をより確実にできると判断した。洋缶HDと東洋鋼鈑の経営資源を合わせることで海外展開、新規事業投資、車載電池向け部素材や炭素繊維強化プラスチックを含む先端製品の拡販・共同開発などを推し進める考え。
洋缶HDが昨年9月に完全子会社化の初期提案を申し入れ、協議・交渉を重ねた結果、合意に至った。国内外の競争当局における手続きなど、公開買い付け開始の前提条件を満たした上で、3月下旬から30営業日での株式取得を目指す。東洋鋼鈑の経営体制、社名、従業員の雇用条件などの変更は、現時点では予定しない。

















