2025年1月20日

野末商店、新組織立ち上げ/非鉄の資源循環取り組み支援/展示会でCFPアピール

大手非鉄原料流通の野末商店(本社=静岡県磐田市、野末洋介社長)は、企業のサステナブル経営をサポートするSCC企画部を立ち上げた。製造業各社が進めるサーキュラーエコノミーなどのサステナブルな取り組みに対して迅速な対応を行うための部門で、まずは課題調査などに取り組む計画。1月22日から東京ビックサイトで開催予定のオートモーティブワールド2025にブースを出展し、モーター銅ナゲットのカーボンフットプリント(CFP)のアピールなどに務めていく。



同社は23年に廃モーターなどの専門選別加工工場である「HOLLY HOCK PLANT(ホーリーホックプラント)」を設立。選別処理能力を強化することで、家電由来の廃モーターで99%以上の銅再生原料の回収率を実現するなど、非鉄リサイクル事業として高度な資源循環体制を確立。モーター銅ナゲットのカーボンフットプリントなどのサービスも提供可能にしている。

現在、サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラルなどに代表されるようにものづくり企業では、サステナブル経営への意識が高まっている。だが、具体的な取り組みについては、多くの企業で試行錯誤が続いてきた。

同社ではこれまでに培ってきたノウハウと技術を活用し、ものづくり企業が課題とする、サーキュラーエコノミーや脱炭素の実現に向けたソリューションサービスの強化を目指し、専門部署「SCC企画部」の立ち上げを決めた。

11月に立ち上げたSCC企画部は野末社長直轄の3人体制でスタートする。非鉄金属を中心とした資源循環のサポートを行い、各企業のサステナブル経営実現への貢献を目指す。その実現に向け、当面は課題調査などをメインに活動し、方向性を見定めていく考え。

その一環として今回、オートモーティブワールドに初出展する。モーター銅ナゲットのカーボンフットプリントについても積極的にアピールし、脱炭素時代の非鉄リサイクルの姿を示す考えだ。

なお、同社の直近の取扱量は非鉄スクラップで月間約2600トン、鉄スクラップで同約1500トン。

スポンサーリンク