2013年1月16日

フジクラ、世界最小・最軽量の光ファイバー融着接続機

フジクラは15日、世界最小・最軽量の光ファイバー融着接続機「12S」「12R」を4月から販売開始すると発表した。従来機に比べて体積1割減、最大厚57ミリメートル、バッテリー込みで800グラムを切るコンパクトさを実現しながら、従来機より2割短い作業時間、同3倍超の接続回数など、一層の高機能化を図った。 新製品・新技術 FTTH(家庭向け光回線)の配線工事時に、電柱上などの高所、宅内などの狭所で作業しやすい形状・重量とした。新開発大容量リチウムイオンポリマー電池の採用と省電力設計により、1回の充電で100回のファイバー融着接続・補強スリーブ加熱を行える。「12S」の場合、シングルモード単心ファイバーの接続所要時間は15秒、接続部を補強するスリーブの加熱所要時間は、単心60ミリメートルで30秒に短縮した。 接続状況は4・47インチと、従来機より3割大きい高解像度カラー液晶で、リアルタイムに視認できる。幅121×奥行き162×高さ57ミリメートル、重量776グラムで、携帯しやすくフタを開ければすぐに融着作業に取り掛かれるキャリングケース、作業台も標準装備するなど、FTTH作業の高能率化を主眼にした。 他には、アーク放電を行う電極棒の寿命を、観察系の改良によって従来比3倍(「12S」で3000回)に延ばした。NTTが昨年導入した「中間割入れ工法」(ドロップケーブルの断線復旧対応としてケーブルを直接融着接続する工法)にも対応する。