2011年5月11日

ステンレス一貫4社、前期3社が経常黒字

 日本冶金工業は10日、2011年3月期連結決算を発表し、ステンレス一貫メーカー4社(日新製鋼はステンレス単独)の連結決算がまとまった。日本冶金を除く3社が経常黒字となったが、最終損益では繰り延べ税金資産の取り崩しを余儀なくされた新日鉄住金ステンレス(NSSC)と日本冶金の専業2社が、100億円を超える赤字となった。今期予想は4社中3社が見送るなど、原料の価格動向を含めてステンレスを取り巻く環境の不透明感が強まっている。

 東アジアでは韓国、中国メーカーの製造能力が拡大の一途をたどり、国内メーカーの輸出面での採算はより厳しさを増す。国内需要が縮小する中、いかに競争力のある製品で収益力を高められるかが課題となる。

スポンサーリンク