2012年2月7日

ステンレスメーカー5社、通期3社が経常赤字

 ステンレスメーカー5社の4―12月期連結決算(日新製鋼はステンレス単独)が6日出そろった。圧延大手の日本金属を除く製鋼からの一貫製造メーカー4社のうち、日新と日本冶金が経常利益を確保したが、通期では日本冶金のみが黒字となる見通し。

 ニッケルをはじめとして原料価格が大きく変動する中、本年度下期だけを見ると、全社が経常減益もしくは赤字幅拡大となる。国内のステンレス需要が頭打ちとなっていることに加え、足元では超円高が継続。輸出での数量低下、輸入材との競合がメーカーの収益を圧迫する。低価法による在庫評価損も大きく影響し、ステンレス各社の3月期は、総じて厳しい結果となる見通しだ。