2020年5月7日

全鉄連4月業況調査 全品種で過剰傾向 85%が需要減予測

全国鉄鋼販売業連合会の各地区業況アンケート(4月分調査)によると、鋼板や条鋼、鋼管など21品種の需給の業況判断指数(DI値)が前月比で5ポイント低下のマイナス40となり品種全体で過剰感が増している。全品種が2桁台のマイナスを示し、需給の緩みが鮮明となっている。

アンケートは役員141人に対して行い、75人の回答があった(回答率53・2%)。最もDI値が低かったのは酸洗鋼板(DI値=マイナス85)となり、表面処理鋼板(マイナス76)、熱延薄板(マイナス73)、冷延薄板(マイナス71)の順で、薄板類の過剰感が強い。条鋼類でもH形鋼(マイナス31)、鉄筋用丸鋼(マイナス32)などがマイナスを示し、品種を問わず過剰となっている。

3月の売上数量は66%の企業が前年同月比で減少と回答。ほぼ横ばいは20%、増加は14%にとどまった。売上金額は69%の企業が減少と回答し、市況下落の影響もあるとみられるが、7割近くが前年水準を下回っている。

3月の収益状況は32%の企業が赤字と回答。収支トントンが32%、黒字が36%となった。2月は赤字が4割強、黒字が2割強を占めていたため、やや改善傾向を示した。

4月販売量は82%の企業が前月比で減少と回答し、5―7月の需要動向も85%が減少傾向を予測している。

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