2022年2月7日

4―12月決算 普通鋼電炉5社経常赤字 異形棒価格転嫁遅れ

普通鋼電炉メーカー11社(連結9社、非連結2社)の2021年4―12月期決算が4日出そろった。電炉主原料となる鉄スクラップをはじめとした資源・エネルギー高が収益を直撃し、経常損益は1社が減益、5社が赤字を計上した。中でも異形棒鋼は新型コロナウイルス禍で国内需要の回復が鈍く、製品価格への転嫁の遅れが業績に大きく響いている。世界的な脱炭素化への対応に伴う「グリーンフレーション」(環境変動対策を表すグリーンとインフレーションをかけ合わせた造語)が電炉業の製造コストを押し上げており、鋼材マージンや既存の商習慣の見直しなども一段と迫られそうだ。