2025年3月10日

鉄鋼輸出 厳しい環境続く、米関税・中国経済不振映す インド向けは最高水準

 米国の関税政策や中国の経済不振を受け、日本の鉄鋼輸出が低い水準にとどまる懸念が高まっている。本年度は中国の大量鋼材輸出の影響で海外市況が軟化し、新型コロナ禍に直面した2020年度並みの3100万トン台の水準で推移し、来年度も「保護貿易や中国の高輸出が続き、輸出環境の改善は見込みにくい」(高炉幹部)情勢。米国の対カナダ・メキシコの自動車関税は一時延期されたが日系車の直接・間接輸出に影響が及ぶ可能性があり、中国経済の動向もなお不透明感が強く、粗鋼の減産継続を前提とした経営が続くことになりそうだ。