2025年6月5日

日本鉄リサイクル工業会 創立50周年/祝辞/普通鋼電炉工業会/渡辺敦会長/共に資源循環の一翼

このたび、一般社団法人日本鉄リサイクル工業会が創立50周年を迎えられましたことを、心よりお祝い申し上げます。

戦後日本経済の発展によって、鉄スクラップの不足が続いておりましたが、スクラップの供給団体として、貴会が1975年に創立されて以降、大型機械の導入やヤードの建設などに尽力され、設備・装置産業として半世紀にわたり社会に多大に貢献しながら発展されて現在に至っていることに敬意を表します。

貴会および傘下のスクラップディーラーから長きにわたり鉄スクラップの安定供給を通じて、私ども電炉業に対し多大なるご尽力をいただいておりますことに、厚く御礼申し上げます。

今や鉄鋼業界にとって、カーボンニュートラルの達成に向けた対応が喫緊の課題となっている中、昨年設立されました経済産業省・「サーキュラーパートナーズ(CPs)鉄鋼WG」においては、わが国の2050年カーボンニュートラルに貢献するべく、貴会、日本鉄鋼連盟、特殊鋼倶楽部、普通鋼電炉工業会の動静脈産業が手を携えて、鉄スクラップの需要創出に向けた取り組みを進めております。

カーボンニュートラル社会の実現に向けた諸目標の達成に寄与するためには、極めて貴重な循環資源である鉄スクラップを用いた電炉製鉄プロセスが重要な役割を果たしており、資源循環型の鉄づくりの一翼を担う業界として、より一層大きな使命と責任があると認識し、諸課題に取り組んでまいります。

こうした活動は、我が業界だけでなせるものではなく、貴会のたゆまないご支援とご協力があってこそ達成できるものと考えております。

今後も、鉄鋼製品の資源循環を担う共通の立場として、事業の持続可能な未来を共に築いてまいりましょう。

最後に、日本鉄リサイクル工業会ならびに参画されている会員各社のますますのご発展を祈念申し上げます。