2011年3月24日

東北ファブ、鋼材調達難が深刻化

 東北の鉄骨加工業者では鋼材不足が深刻化している。岩手県の大手Hグレード鉄骨ファブのカガヤ(岩手県盛岡市)も、鋼材不足から調達ができず、手当てのめどがつかない状態。一部鉄鋼メーカーでは電力供給制限によって減産状態にあり、東北の大手流通在庫は被災し、商社も鉄骨ファブの注文に対応しきれていない。物流の回復には時間を要し、鋼材の調達難がしばらく続きそうだ。

 東日本大震災によって、港湾や流通団地での鋼材物流基地が被災し、ガソリン不足も加わって鋼材の物流がほぼストップしている。さらに一部鉄鋼メーカーの生産が、東京電力による計画停電によって減少。震災直後から鋼材不足が生じ、鋼材が不足する事態に陥った。

 一部大手ファブで、メーカーからロール対応で協力の意向を受けたところもあるが、大半は鋼材を調達できず、在庫でしのいでいる。

 また、メーカーや商社に打診しているが、確保できるケースは少なく、大手ファブでは新たな調達先を探している。

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