SANGYO SHIMBUN 90th ANNIVERSARY
INTERVIEW STORY
Portraits of Strategy

LME銅、現物価格最高値 1万4195ドル リスク選好の動き 在庫減少、需給タイト

2026.08.06 / 2 min read
Special Partnership
OFFICIAL PARTNERS
激動の時代において、不変の価値とは何か。
最前線で舵を取るリーダーが、その胸中を明かす。
ロンドン金属取引所(LME)銅の現物セツルメント(前場売値)が最高値を更新した。現地4日は前営業日比トン250ドル高の1万4195ドルと、5月13日に付けた直近高値1万4097ドルを上回った。ホルムズ海峡開放の可能性が浮上したことで、リスク選好からAI関連株とともに銅が買われやすい。慢性的な鉱石不足の中で、取引所在庫の減少やLMEの逆ザヤ形成などが地金のタイト感を示唆していることも支援材料になっている。

 米国とイランがホルムズ海峡の開放に向け合意が近いとの期待から、金融市場はリスク選好の動き。有事のドル買いは一服もようとなっており、ドル建てで取引される銅の割高感も後退している。中長期的なAIデータセンター向けなどの需要期待は変わっていないため、AI関連株などが買われれば銅にも連想買いが入りやすい。

 供給はタイトとみられる。現地3日時点のLME在庫は23万8350トンだが、出庫可能な在庫は9万4200トンにとどまる。LME市場は、現物価格が先物価格を上回るバックワーデーション(逆ザヤ)を形成した。

 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の在庫は現地4日時点で71万8726トンに積み上がった。米国は6月末までに銅地金を輸入関税の対象に追加するかどうか判断する予定だったが、期限を過ぎても関税は公表されていない。銅輸入関税に地金が追加されることを見据え、先回りして銅を米国に運ぶ動きが続くのであれば、米国以外の地域で需給タイト感が一層強まりそう。

 一方で、最高値を更新した銅の上値追いには懐疑的な見方もある。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員は「1万4000ドルの高値水準では実需の買い控えもありそう」指摘する。仮に、中東情勢が再び緊迫化するようなら、銅には利益確定売りが入ることもあり得る。

BACK TO TOP 90周年特設サイトへ戻る
次代を創る、
働き方のヒント。