激動の時代において、不変の価値とは何か。
最前線で舵を取るリーダーが、その胸中を明かす。
最前線で舵を取るリーダーが、その胸中を明かす。
鉄鋼輸出が減り続けている。中国による大量・安価な鋼材輸出が国際市況を冷やし、輸出環境が悪化していることに加え、中国による自動車輸出・現地生産化が海外の日系需要家の生産活動に影響し、日本材の海外需要が徐々に縮んでいる。主要輸出先の韓国と中国向けは両国の経済の低迷を受けて減少し、日系需要家が集積する東南アジア向けも中国企業の進出を受けて振るわない。鉄鋼の地産地消が進み、各国の関税政策、経済のブロック化が妨げとなる中、中東情勢が重なり、輸出の減少傾向に歯止めはかかりそうにない。
鉄鋼輸出は2025年度に2961万トンと2年連続減り、25年ぶりに3000万トンを下回った。10年間で約3割減、コロナ禍前の19年度から2割近く減っている。本年4―6月は為替の円安傾向にもかかわらず減り続け、722万トンと前年同期比3・6%減少。そのうち普通鋼鋼材は498万トンと2・1%減、特殊鋼鋼材は143万トンと1・3%減、半製品は62万トンと16・8%減少した。
最大の輸出先だった韓国向けが落ち込んでいる。09―10年度は1000万トンを超えていたが、19年度に562万トン、25年度は382万トンと急減。タイ向けと入れ替わり、輸出先2位に転落した。本年4―6月は102万トンと前年同期比11・7%増えたが、水準は低くとどまっている。
中国向けが大きく減っている。10年度に759万トンと最高を記録したが、鉄鋼の自国産化を背景に14年度以降減り続け、19年度に521万トン、25年度は5年連続減って226万トンと10年間で半減以下となった。中国車の攻勢で日系車の生産が減少していることもあり、本年4―6月は51万トンと前年同期比13・3%減り、第3位の輸出先ながら4位のベトナム向け(25年度200万トン、24年度247万トン)とほぼ同水準にまで縮小している。
ベトナムは24年からの経済回復基調と中国からの製造業移転で鉄鋼需要が上向いているが、中国製鋼材の輸入増や現地鉄鋼メーカーの能力増強から日本の同国向けの輸出は伸び悩んでいる。15年度に286万トンを記録したが、21―23年度は200万トンを下回り、本年4―6月は52万トンと前年同期比11・3%減少した。
タイ向けは25年度433万トンと3年ぶりに増え、輸出先のトップとなったが、本年4―6月は109万トンで前年並みと伸び悩んでいる。タイ政府による中国製鋼材への通商措置で輸出環境はある程度改善されたが、過去最高の16年度の583万トン、21年度の565万トンを大きく下回っている。銀行の融資審査の厳格化による低調な自動車販売の中で中国製自動車のシェアが21年の5%程度から25年に20%近くに高まり、日系車のシェア低下が続いている。
インドネシア向けも回復は鈍く、25年度に192万トンと2年ぶりに減り、5年ぶりに200万トンを下回った。本年4―6月は44万トンと前年同期比23・1%減。タイ同様、中国製電気自動車の販売が急増し、かつて9割以上だった日系車のシェアが7割程度に下がっている。
台湾向けは同国の需要減や中国材の影響で減り、25年度に155万トンと前年比19・8%減、5年間で30・1%減少した。本年4―6月は、48万トンで微減となっている。
3面に続く

鉄鋼輸出は2025年度に2961万トンと2年連続減り、25年ぶりに3000万トンを下回った。10年間で約3割減、コロナ禍前の19年度から2割近く減っている。本年4―6月は為替の円安傾向にもかかわらず減り続け、722万トンと前年同期比3・6%減少。そのうち普通鋼鋼材は498万トンと2・1%減、特殊鋼鋼材は143万トンと1・3%減、半製品は62万トンと16・8%減少した。
最大の輸出先だった韓国向けが落ち込んでいる。09―10年度は1000万トンを超えていたが、19年度に562万トン、25年度は382万トンと急減。タイ向けと入れ替わり、輸出先2位に転落した。本年4―6月は102万トンと前年同期比11・7%増えたが、水準は低くとどまっている。
中国向けが大きく減っている。10年度に759万トンと最高を記録したが、鉄鋼の自国産化を背景に14年度以降減り続け、19年度に521万トン、25年度は5年連続減って226万トンと10年間で半減以下となった。中国車の攻勢で日系車の生産が減少していることもあり、本年4―6月は51万トンと前年同期比13・3%減り、第3位の輸出先ながら4位のベトナム向け(25年度200万トン、24年度247万トン)とほぼ同水準にまで縮小している。
ベトナムは24年からの経済回復基調と中国からの製造業移転で鉄鋼需要が上向いているが、中国製鋼材の輸入増や現地鉄鋼メーカーの能力増強から日本の同国向けの輸出は伸び悩んでいる。15年度に286万トンを記録したが、21―23年度は200万トンを下回り、本年4―6月は52万トンと前年同期比11・3%減少した。
タイ向けは25年度433万トンと3年ぶりに増え、輸出先のトップとなったが、本年4―6月は109万トンで前年並みと伸び悩んでいる。タイ政府による中国製鋼材への通商措置で輸出環境はある程度改善されたが、過去最高の16年度の583万トン、21年度の565万トンを大きく下回っている。銀行の融資審査の厳格化による低調な自動車販売の中で中国製自動車のシェアが21年の5%程度から25年に20%近くに高まり、日系車のシェア低下が続いている。
インドネシア向けも回復は鈍く、25年度に192万トンと2年ぶりに減り、5年ぶりに200万トンを下回った。本年4―6月は44万トンと前年同期比23・1%減。タイ同様、中国製電気自動車の販売が急増し、かつて9割以上だった日系車のシェアが7割程度に下がっている。
台湾向けは同国の需要減や中国材の影響で減り、25年度に155万トンと前年比19・8%減、5年間で30・1%減少した。本年4―6月は、48万トンで微減となっている。
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