日本製鉄、タイ電炉2社買収 汎用熱延製品、現地需要を捕捉

　日本製鉄は21日、タイで年産能力約300万トンの電炉熱延製品一貫の2社を最大約880億円で買収すると発表した。Ｇスチール株の49・99％と間接保有分含めＧＪスチール株の49・90％を4億1900万ドルで取得、両社を実質支配し、子会社化。残りの株式も最大3億4400万ドルで公開買付する。汎用品市場を狙うが、品質を高め、将来の拡張、ゼロカーボン・スチール生産拠点化も視野に入れる。需要の伸びが見込まれる東南アジアで、日系含め製造業の拠点が多く展開するタイに上工程からの一貫工程を構えてインサイダー化することで、現地需要を取り込む。