2016年4月15日

2016年熊本地震 鉄鋼業、人的被害なし 一部で鋼材荷崩れも

 熊本県上益城郡益城町で14日夜9時26分、震度7の地震が発生した。気象庁は15日、2016年熊本地震と命名。鉄鋼業界の被害状況について、大阪製鉄西日本熊本工場(熊本県宇土市)は人的被害なし。地震発生時は操業開始直前だったため、設備を稼働させずに避難した。15日午前は被害状況の確認を行ったが、余震が続くため、クレーンなど高所の設備チェックはできていないという。また、16日は雨の予報が出ているため、雨対策を先行させる考え。周辺道路の状況も確認できていないため、スクラップの入荷および製品出荷は止めている。15日午前の段階で工場再開のめどは立っていない。

九州丸一鋼管(熊本県玉名郡長洲町)は人的被害はなし。工場設備の被害も無く、15日は通常操業を行っている。

流通では、野島鉄鋼店は熊本にある本店(熊本県上益城郡嘉島町)は15日午前の段階で被害状況を確認中。中九店(熊本県荒尾市)は被害が無く、通常営業を行っている。両店とも人的被害はなし。

また別の特約店では人的被害はなかったものの、鋼材の荷崩れが発生。15日午前の段階で余震が続いているため、鋼材の積み直しや加工機の点検などできていない。

スクラップ業者では、鉄リサイクル工業会九州支部事務局によると、熊本県内の業者は事務所で書類が散乱したり、ガラスが割れるなどの被害はあったものの、会員企業の社員や家族など、人的被害は無かった。

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