2019年6月19日

新潟・山形地震 各社の被害状況

■北陸地整、港湾・河川、異常なし

北陸地方整備局は19日午前11時半時点の管内の被災状況について発表。港湾施設や主要河川などに異常はなかった。一部国道が点検のため通行止めになっているが、高速道路などの被害は確認されていない。

また新潟県内に電力を供給している東北電力によると、県内は村上市と新潟市の一部3000戸以上が停電したものの19日1時2分に復旧した。



■新潟県内鉄鋼メーカー、被害なく平常通り操業

18日午後10時22分頃、新潟県村上市で震度6強の地震が発生した。気象庁によると震源は山形県沖、震源の深さは14キロで、地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。

日本製鉄の製造拠点であり、チタンおよび特殊ステンレスを製造する直江津製造所(新潟県上越市)は、震源から直線距離で150キロメートル以上離れているため地震の揺れは震度3程度と比較的小さく、地震による被害はなく平常通り操業している。

新潟県内の電炉メーカーである三星金属工業と北越メタルは、ともに従業員や設備に被害はなかった。平常通りの操業を開始しており、生産への影響もないとしている。

愛知製鋼の子会社で、クラッド鋼板・ステンレス鋼板の製造などを手掛けるアイチ・テクノメタル・フカウミ(新潟県燕市)は地震による被害はなく、平常通り操業している。

このほか、揺れの大きかった新潟県村上市の金属リサイクル業者や鉄骨ファブも、工場・設備に目立った被害はなく、業務に支障は出ていないようだ。



■山形県内 鉄鋼関連企業 社員の無事、安全を確認

震度6弱を記録した山形県鶴岡市では、JR鶴岡駅周辺が一部液状化したが、鉄鋼関連企業は社員の無事、安全を確認した。岡谷鋼機グループの新池田は在庫倉庫、機械設備に問題はなく、非鉄スクラップ大手のニッタも通常操業を開始した。

庄内シャーリングでも午前は機械設備の点検を入念に行い、レベラー設備などを細かくチェックした。

震度5弱を記録した酒田市にある加藤総業では社員の無事安全を確認。倉庫の窓ガラスが一部破損した以外、問題は確認されなかった。第二物産なども通常営業を行っている。

NEXCO東日本によると、地震に伴い山形自動車道・湯殿山IC―鶴岡JCT(両方向)と日本海東北自動車道・鶴岡JCT―酒田みなとIC(両方向)の通行止めを実施し点検を行ったが、安全の確認が取れ午前1時15分に通行止めを解除した。





■重仮設リース業者、被害なし

ジェコス、ヒロセ、丸藤シートパイル、エムオーテックなど、新潟県内に支店や工場を構える重仮設リース業者に被害はなかった。



■新潟県内非鉄関連 Jマテなど、通常操業

山形県沖を震源とする18日夜の地震は、新潟県村上市で震度6強の揺れを観測したが、新潟県内の非鉄関係企業に被害は発生していない。銅合金メーカーのJマテ.カッパープロダクツは震源から直線距離で150キロ以上離れた新潟県上越市にあるため、地震の揺れは震度3程度と比較的小さかったこともあり19日は通常操業を行っている。



■アルミ関連企業 通常操業を維持

山形県沖を震源とし、新潟県村上市で震度6強を記録するなどした地震によるアルミ関連企業への被害は現時点で生じていない。新潟県内には日本軽金属ホールディングスのグループ会社でトラック部品向けにアルミ押出品を生産・加工する日軽新潟(新潟市北区)や、日本軽金属傘下の金属プレス・表面処理加工メーカーである東陽理化学研究所の本社工場(燕市)などがあり、YKKAPも内窓などの製造を手掛ける新潟工場(柏崎市)を構えるが、いずれの拠点も社員や建屋、内部の設備に被害はなく、19日も通常通り操業している。新潟県と山形県内にあるYKKAPやLIXIL、三協立山の営業所・ショールームにも被害はなかった。

スポンサーリンク