2010年1月7日

日立電線 高強度・耐熱の圧延銅箔を開発 次世代電池を長寿命化

 日立電線は5日、次世代リチウムイオン二次電池用の高強度・高耐熱圧延銅箔を開発したと発表した。微量のジルコニウムを含む自社銅合金「HCL02Z」を採用。独自の表面処理も施し、次世代電池の負極活物質に使われる、ケイ素などの合金系材料との相性を高めた。これにより電池の長寿命化を実現する。試作電池による評価試験では、負極集電体に電解銅箔を使った場合に比べ、電池寿命が10%以上向上した。

 活物質は電池内で電解質と化学的に反応し、電子を放出したり取り込んだりする。負極集電体となる銅箔の表面に固着させる。現行のリチウムイオン二次電池では炭素系材料が主流だが、より高いエネルギー密度の求められる次世代電池ではケイ素などの合金系材料を使う方法がある。

 合金系材料は炭素系材料に比べて充放電時の体積変化が大きく、充放電を繰り返すと銅箔から剥離し電池寿命を短くする。

 今回開発した圧延銅箔は従来と同じ8―10ミクロンの薄さを保ちながら、ジルコニウムを0・02%含有するHCL02Zの採用により、純銅の圧延銅箔や電解銅箔よりも高い強度と耐熱性を実現。リチウムイオン電池の製造過程でも軟化、変形しない。また、負極活物質との密着性を高める表面処理を施した。

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