2012年11月21日

日産自、ジスプロシウム40%削減したEV用モーターを開発 日産リーフに搭載

 日産自動車は20日、レアアースの一種であるジスプロシウムの使用量を従来より40%削減した電気自動車(EV)用モーターを開発したと発表した。同日にマイナーチェンジし、全国一斉発売した「日産リーフ」に搭載する。

 EVなどの電動車両用モーターには、小型化および高性能化に必要な高い磁力を発揮するNd―Fe―B磁石(ネオジム磁石)が使用され、ジスプロシウムはネオジム磁石の耐熱性を高めるために添加される。これまでは、ネオジム磁石全体にジスプロシウムが均一に分布されるように添加していたが、レアアースマグネットのサプライヤーと共同開発した粒界拡散技術を採用し、従来と同等の耐熱性を確保しながら使用量を40%減らすことが可能となった。

 ネオジム磁石の耐熱性を高めるには、磁石の結晶粒界(結晶の境目)にジスプロシウムを分布させることが効果的であり、粒界拡散はその特性に着目した技術。

 ジスプロシウムは産出地域が限定している一方、家電製品や電動車両などのクリーンエネルギー関連の需要が広がっており、電動車両の普及を進める上でその使用量の削減や有効活用が重要な課題となっている。









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