2010年10月18日

円相場高騰、下期需要への影響懸念

 円相場の高騰によって、下期の鉄鋼需要への影響が強く懸念され始めている。輸出競争力が削がれ、鉄鋼および自動車など需要産業の、直接・間接輸出ともに打撃を受ける。

 経済産業省は鉄鋼輸出の減速を想定し、10―12月期の粗鋼需要見通しを、前期比1・5%減と予想。15日には大畠章宏・経産大臣が、「ものづくり産業が窮地に立っているのは事実」と会見で語り、為替介入を含む円高対策を示したが、対策の効果は限定的とみられており、「下期の最大のリスク要因」(大手高炉首脳)である為替のマイナス影響が今後、顕在化しそうだ。

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