日本鉄鋼業の技術力を結集して開発を進めてきた、環境調和型革新的製鉄プロセス「COURSE50」は、2011年度以降、新たなステージに入る。新しい試験設備を活用した測定・分析に着手することで、開発が本格化する予定。「COURSE50」の開発経緯、今後の展開などをまとめた。
「COURSE50」は、日本鉄鋼連盟、新日本製鉄、JFEスチール、住友金属工業、神戸製鋼所、日新製鋼の高炉5社と新日鉄エンジニアリングが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて、鉄鉱石の水素還元によるCO2排出抑制と、高炉ガスからのCO2の分離・回収によって、CO2排出量を約30%削減する技術を開発するもの。研究期間として、「フェーズ1(ステップ1)」は08―12年度の5年。30年頃までに技術を確立し、高炉関連設備の更新タイミングを踏まえて、50年頃までの実用化・普及をめざしている。