2016年5月2日

高炉4社、大幅経常減益

 高炉4社の2016年3月期連結決算が28日出そろったが、連結経常利益は新日鉄住金が前期比55・5%減の2009億円、JFEホールディングスが72・2%減の642億円、神戸製鋼所は71・6%減の289億円、日新製鋼も68・5%減の62億円となり、いずれも大幅に減少した。2015年度は中国の過剰生産・輸出による国際市場の混乱が続き、消費税増税影響の長期化などで国内需要回復も遅れ、全国粗鋼生産量は前年度比5・2%減の1億418万トンとリーマン・ショック直後以来の低水準に落ち込んだ。鋼材価格の下落が続き、主原料価格低下による在庫評価損など一過性の要因も加わり、4社ともに業績予想の相次ぐ下方修正を余儀なくされた。17年3月期はJFEHDが前期並みの650億円、神戸製鋼が21%増の350億円、日新製鋼が3・2倍の200億円の経常利益見通しを一定の前提条件付きで公表したが、新日鉄住金は合理的な算定ができないとして予想の公表を見送った。足元、国際鋼材市況、原料価格が上昇傾向にあり、国内需要も下期以降の回復が期待されている。中国の過剰生産・輸出問題など懸念材料は少なくないが、在庫評価損など一過性のマイナス影響は薄まる見通しで、各社が取り組む製造基盤整備や海外戦略投資など収益構造改革策の効果を引き出すことができれば、利益予想が上振れる可能性はある。

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