2018年5月1日

高炉4社、業績V字回復 前3月期 製鉄事業の収益改善

 高炉メーカー4社の2018年3月期連結決算が27日出そろったが、主力の製鉄事業の収益改善によって、いずれも増収大幅増益となり、V字回復を果たした。各社の連結経常利益は新日鉄住金が前期比7割増の2975億円、JFEホールディングスは2・5倍の2163億円、日新製鋼が3・1倍の188億円となり、神戸製鋼所は前期の191億円の赤字から711億円の黒字に浮上した。主原料価格上昇分の販売価格への転嫁は進展したが、マンガンや亜鉛など副原料や資材の価格が上昇し、物流コストも増大。韓国のPOSCOや中国の宝山鋼鉄など海外大手の業績は先行して回復している。国内外の鉄鋼需要は堅調に推移しており、もう一段の販価改善と安定操業が収益底上げの課題となる。