2018年5月17日

17年度普通鋼受注、2年ぶり減6751万トン 生産余力低下 輸出向け減少続く

 2017年度の普通鋼鋼材受注量は前年度比2・0%減の6751万トンとなり2年ぶりに減少した。内需は0・7%増の4398万トンで2年連続増、輸出が6・8%減の2353万トンで2年連続減。内需の緩やかな回復が続く中、高炉メーカーの設備・操業トラブルなどで生産余力が低下し、輸出向けは減少が続いた。本年度は首都圏の大型再開発、東京五輪関連などの建設案件が本格化し、自動車・建産機・電機分野も高い活動水準を継続する見通しで内需は堅調に推移。海外も需要は緩やかな回復が続く見通しだが、米国の通商拡大法232条などの影響が懸念されている。高炉メーカーは安定操業による生産増を計画しており、内需対応をメーンに普通鋼受注は回復する見通しだ。