鉄鋼輸出11月7％減 高炉メーカー、抑制策継続 本年度最低

　財務省が20日に発表した貿易統計によると、全鉄鋼ベースの11月の輸出量は前年同月比7・0％減の255万6000トンとなり、3カ月ぶりに減少した。前月比でも4・0％減で、本年度では最も少ない量だった。アジアを中心に海外市況の低迷が続く中、高炉メーカーなどが輸出の抑制策を続けたことが影響した。また、9月にＪＦＥスチールが東日本製鉄所（京浜地区）の高炉や熱延ミルなど上工程を休止する構造改革を行ったことや、近年増加が続いていた欧州で環境規制が強まったことなども減少幅を広げた可能性がある。