2021年9月7日

トップに聞く/大阪チタニウムテクノロジーズ/杉﨑康昭社長/下期中、操業率引き上げ/チタン鉱石は当面高止まり

チタン業界の苦境が続いている。収束の出口が見えない新型コロナウイルスが旅客機市場に影を落としており、主用途の航空機部材需要は浮上の足掛かりが一向につかめないが、その中でもうっすらと光明も見えつつある。大阪チタニウムテクノロジーズの杉﨑康昭社長に、現在の取り巻く需要環境と見通しを聞いた。

 ――国内外のチタン需要動向について。

 「底離れの兆しは感じている。国内の一般産業向けのスポンジチタンは、国内展伸材出荷の6割を占める輸出が中国の景気回復によって戻ってきた。プラント関連の新規案件が増えていると聞く中で、年明けには需要回復に向けた手応えがさらに出てくると思う。航空機向けのスポンジチタンの輸出に関しては、まだ販売数量に変化は表れていない。世界の旅客需要は、小型機が主に使用される国内・域内旅客機はコロナ前の8割程度に戻っているが、チタン使用量が多い大型機はまだ4割程度と低いようだ」








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