――21年は鉄鋼業にとってどのような年だったか。
「3つのキーワードがある。一つは新型コロナウイルス禍からの回復だ。21年は部分的に回復し、特に製造業について自動車や家電など『繰り越された需要』が一挙に増えた。2つめは脱炭素の動きが本格化した。先行投資がみられ、例えば造船がそれだ。ついこの間まで船腹は過剰と言われていたのが、新規の造船需要が増え、中国や韓国だけでなく日本まで造船メーカーがフル操業になっている。新型コロナ禍からの回復と脱炭素の先行投資が相まってインフレが進行し、コスト高を巻き起こしている。コロナ禍によって船員の移動や港湾の積み上げ・積み下ろしが困難となり物流がネックとなっている。半導体が不足し、物流含めて供給制約が生じている。脱炭素によって石油や石炭の投資は減少したが需要が増えたことで化石燃料が不足し、価格が上昇している。脱炭素に必要な資源は採掘の場が限られ、奪い合いとなり、価格が上がっている。脱炭素を契機に全ての資源価格が上がる『グリーンフレーション』に見舞われている」





















