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2024.11.29
2024年4月2日
鉄鋼業界で働く/女性調査職編/インタビュー/門戸挟めることなく
日本製鉄グループのシンクタンク、日鉄総研(4月1日付で日鉄テクノロジーと経営統合)では、新卒・中途を問わず、多くの女性が鉄鋼業のサポートを行っている。サステナビリティソリューション事業部環境・エネルギー部研究主査の田中陽子さん、谷川仁美さんに、入社のきっかけや業務内容、やりがいについて聞いた。
――自己紹介を。
田中「東京大学で金属を含む材料工学を専攻していました。修士ではバイオデバイスを研究。2013年に新卒で入社しました。新卒採用が始まってから2年目の年ですね」
谷川「同じく東京大学で表象文化論を学んでいました。米ミシガン大学で1年間の交換留学も経験。15年に新卒で自動車メーカーに就職後、20年に日鉄総研へ転職しました」
――入社の決め手は。
谷川「海外に関わる仕事がしたくて、前職でも海外営業を担当していました。やりがいがある反面、体力的にハードだと感じる部分もありましたね。調査の仕事や知識を得る業務をしてみたかったことから日鉄総研を知って。自動車にも使われる身近な鉄を調べる業務ということ、日本製鉄グループであることなどが決め手となりました」
田中「理系出身だと研究職に就く方が多いと思うのですが、私には向いていないなと思って。他にコンサルタント、シンクタンク、金融への就職も割合が高いと知り、工学系の勉強をしていたので製造業を大切にできる仕事に就きたいなと。日鉄総研の仕事は目的がはっきりしているので私の考えに合いそうだとも感じました」
――現場を見学。
田中「日本製鉄東日本製鉄所君津地区と鹿島地区へ、新卒・中途入社の方と一緒に見学しました。ドラム缶工場やコイルセンターも回りましたね」
谷川「昨年8月に初めて同名古屋製鉄所へ伺いました。前職で自動車工場を見たことはあったのですが、それよりも大きなスケールで。言葉が出なかったです」
田中「変わりどころだと、ステンレスを採用しているしょう油屋さんを見学した社員もいるようですよ」
――現在の業務を。
田中「サステナビリティソリューション事業部は、鉄鋼をはじめとする産業全般に関する調査を行います。市場や技術などを調べ、報告書を作成するのが基本ですね。中でも環境・エネルギー部では、調査に加え、ライフサイクルアセスメント分野など専門的なサポート業務もあります」
谷川「実績ある日本の鉄鋼省エネ技術を、途上国を中心とした海外に広め、世界規模で業界の二酸化炭素排出削減を推進するサポートも行っています」
――やりがいは。
田中「お客さまからの問い合わせにスパッと説得力ある回答ができたとき。早期解決の手助けができうれしいです。実力が伴ってきたとも感じます」
谷川「現在も勉強中ですが、お客さまに『日鉄総研さんがいてくれて助かった』というフィードバックを頂いた時、頼りにされているなと思いますね」
――大変なことを。
谷川「鉄鋼業界各社の意見をくみ取り、最新動向へのスタンスや見解を取りまとめる業務があり、うまくできるかプレッシャーがあります。業界を代表する業務に携われて刺激的な一面もありますが…」
――業界の印象を。
田中「環境分野については業界全体で対応することが多いので、各社意見を交わし合うことも。バチバチすることなく協力し合っていていいなと思いました」
谷川「日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所と複数社が1つの会議に集まってプロジェクトを進行しますよね。会社の垣根を超えて1つの目標に向かって歩んでいくってすごいです。環境分野が国際的な課題だからこそ団結できるのかなと」
――ライフイベントについて。
田中「私は15年に結婚し、子供が2人います。出産までは帰宅後の時間を仕事の勉強などに費やしていましたが、今は全てを勤務時間内に済ませないといけません。でも子育てと家事はお金で解決できる部分も一部ありますし、家族に協力を頼むことも可能です」
谷川「小学生以降になると習い事や部活などが始まりますよね」
田中「今は時短勤務や在宅勤務を利用して時間を作れている状況です。が、何かしらの大変さは今後もずっと続くと思います。出産後の働き方は人それぞれ。勤務体系の調整から誰に預けるかまで、正解はないですね!」
――どんな人材に増えてほしいか。
田中「女性活躍という点では、鉄鋼業界に興味のある女性は少なからずいるはず。女性だという理由でその方々の門戸を狭めることがないように…と願っています」
谷川「男性中心の職場でしたが、私たちの世代からは女性の採用が盛んになりました。男女ともに、若い世代に興味を持ってもらいたいですね」
――目標を。
田中「ちょうど自分の専門性をどう突き詰めていくか考えているところです。10年前は環境分野がキャリアにつながらないと言われることもありました。でも今は逆に注目されています。今後もお客さまのお役に立てる存在になりたいですね」
谷川「自分の携わったプロジェクトが海外で実現される瞬間を、いつか自身の目で見届けたいです。そのために日々の業務に力を注ぎたいですね」(芦田 彩)
鉄鋼業界で活躍する女性をはじめとした多様な人材、未来を担う人材を、随時紹介していきます。
――自己紹介を。
田中「東京大学で金属を含む材料工学を専攻していました。修士ではバイオデバイスを研究。2013年に新卒で入社しました。新卒採用が始まってから2年目の年ですね」
谷川「同じく東京大学で表象文化論を学んでいました。米ミシガン大学で1年間の交換留学も経験。15年に新卒で自動車メーカーに就職後、20年に日鉄総研へ転職しました」
――入社の決め手は。
谷川「海外に関わる仕事がしたくて、前職でも海外営業を担当していました。やりがいがある反面、体力的にハードだと感じる部分もありましたね。調査の仕事や知識を得る業務をしてみたかったことから日鉄総研を知って。自動車にも使われる身近な鉄を調べる業務ということ、日本製鉄グループであることなどが決め手となりました」
田中「理系出身だと研究職に就く方が多いと思うのですが、私には向いていないなと思って。他にコンサルタント、シンクタンク、金融への就職も割合が高いと知り、工学系の勉強をしていたので製造業を大切にできる仕事に就きたいなと。日鉄総研の仕事は目的がはっきりしているので私の考えに合いそうだとも感じました」
――現場を見学。
田中「日本製鉄東日本製鉄所君津地区と鹿島地区へ、新卒・中途入社の方と一緒に見学しました。ドラム缶工場やコイルセンターも回りましたね」
谷川「昨年8月に初めて同名古屋製鉄所へ伺いました。前職で自動車工場を見たことはあったのですが、それよりも大きなスケールで。言葉が出なかったです」
田中「変わりどころだと、ステンレスを採用しているしょう油屋さんを見学した社員もいるようですよ」
――現在の業務を。
田中「サステナビリティソリューション事業部は、鉄鋼をはじめとする産業全般に関する調査を行います。市場や技術などを調べ、報告書を作成するのが基本ですね。中でも環境・エネルギー部では、調査に加え、ライフサイクルアセスメント分野など専門的なサポート業務もあります」
谷川「実績ある日本の鉄鋼省エネ技術を、途上国を中心とした海外に広め、世界規模で業界の二酸化炭素排出削減を推進するサポートも行っています」
――やりがいは。
田中「お客さまからの問い合わせにスパッと説得力ある回答ができたとき。早期解決の手助けができうれしいです。実力が伴ってきたとも感じます」
谷川「現在も勉強中ですが、お客さまに『日鉄総研さんがいてくれて助かった』というフィードバックを頂いた時、頼りにされているなと思いますね」
――大変なことを。
谷川「鉄鋼業界各社の意見をくみ取り、最新動向へのスタンスや見解を取りまとめる業務があり、うまくできるかプレッシャーがあります。業界を代表する業務に携われて刺激的な一面もありますが…」
――業界の印象を。
田中「環境分野については業界全体で対応することが多いので、各社意見を交わし合うことも。バチバチすることなく協力し合っていていいなと思いました」
谷川「日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所と複数社が1つの会議に集まってプロジェクトを進行しますよね。会社の垣根を超えて1つの目標に向かって歩んでいくってすごいです。環境分野が国際的な課題だからこそ団結できるのかなと」
――ライフイベントについて。
田中「私は15年に結婚し、子供が2人います。出産までは帰宅後の時間を仕事の勉強などに費やしていましたが、今は全てを勤務時間内に済ませないといけません。でも子育てと家事はお金で解決できる部分も一部ありますし、家族に協力を頼むことも可能です」
谷川「小学生以降になると習い事や部活などが始まりますよね」
田中「今は時短勤務や在宅勤務を利用して時間を作れている状況です。が、何かしらの大変さは今後もずっと続くと思います。出産後の働き方は人それぞれ。勤務体系の調整から誰に預けるかまで、正解はないですね!」
――どんな人材に増えてほしいか。
田中「女性活躍という点では、鉄鋼業界に興味のある女性は少なからずいるはず。女性だという理由でその方々の門戸を狭めることがないように…と願っています」
谷川「男性中心の職場でしたが、私たちの世代からは女性の採用が盛んになりました。男女ともに、若い世代に興味を持ってもらいたいですね」
――目標を。
田中「ちょうど自分の専門性をどう突き詰めていくか考えているところです。10年前は環境分野がキャリアにつながらないと言われることもありました。でも今は逆に注目されています。今後もお客さまのお役に立てる存在になりたいですね」
谷川「自分の携わったプロジェクトが海外で実現される瞬間を、いつか自身の目で見届けたいです。そのために日々の業務に力を注ぎたいですね」(芦田 彩)
鉄鋼業界で活躍する女性をはじめとした多様な人材、未来を担う人材を、随時紹介していきます。
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