2014年5月12日

高炉4社が増収大幅増益 前期決算

 高炉メーカーの2014年3月期連結決算が9日出そろったが、国内の景気回復や円高修正などによる販売数量増と価格改善、コスト削減努力などによって一貫製鉄業の収益が好転し、4社ともに増収大幅増益となった。新日鉄住金の経常利益は前期(旧両社単純合算)比4・1倍の3610億円。JFEホールディングスが3・3倍の1736億円。神戸製鋼所は181億円の赤字から850億円の黒字、日新製鋼も168億円の赤字から197億円の黒字にそれぞれ浮上した。15年3月期業績予想は、原料・鋼材価格などの見通しが不透明として、神戸製鋼を除く3社が公表を見送った。鉄鋼需要自体は堅調に推移する見通しだが原料価格が軟化しており、在庫評価や鋼材価格への悪影響が想定される。持続的成長軌道を確かなものにするには、鋼材価格の維持・是正、安定操業、コスト削減などが課題となる。

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