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神戸製鋼、溶解炉の導入検討 加古川 スクラップ活用拡大 1000億円投資 転炉に「合わせ湯方式」 30年代前半稼働開始予定

2026.05.19 / 2 min read
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神戸製鋼所は18日、鉄鋼事業の製造拠点・加古川製鉄所(兵庫県加古川市)での「スクラップ溶解炉(電気炉)」導入に向けた本格検討を開始したと発表した。既存の高炉―転炉法を基盤にしつつ、鉄スクラップを有効活用する脱炭素化に向けた施策の一環で、2027年度開始の次期中期経営計画の期間中に決定する。生産能力は年間70万トン、稼働開始は2030年代前半、投資額は約1000億円規模を想定している。投資資金の調達方法については現時点で未定。

神鋼は製鉄プロセスでのCO2削減策として「高炉でのHBI(ホット・ブリケット・アイアン)多量投入によるCO2削減(バイオマス吹き込み含む)」「ベース技術の活用(省エネルギー技術の追求やスクラップ活用拡大)」、さらに現行の高炉2体制からの変換を視野に入れた「大型革新電炉による高級鋼製造」など複線的な形で検討を行っている。

今回新たに検討を始めたスクラップ溶解炉は、転炉内で高炉溶銑と導入検討する溶解炉で製造した溶鋼を混合するプロセスとなるもの。「合わせ湯方式」としており、従来の高炉―転炉法と比較すると、大量のスクラップ投入が可能になり、これにより高炉溶銑の使用を抑制し、CO2排出量を大きく削減することができる。加えて、スクラップをより高い割合で安定的に使うことができるようになるため、鉄源の循環利用という観点からも、資源循環ニーズに応えられる。また、転炉工程で精錬を行うため、従来の高炉材と同等の品質・品位を確保しやすいというメリットがあり、神鋼ではそれを前提としているという。

導入した場合の年間CO2排出量の削減は最大80万トンになる見込み。鉄スクラップの集荷について、製鉄所内で生まれる鉄スクラップを最大限活用するとともに、外部からの購入を視野に取引先など関係者と協議する。

スクラップ溶解炉によるプロセス転換(合わせ湯方式)は、大規模な製造プロセス転換を伴う大型革新電炉や水素還元製鉄などの抜本的な施策と比べ、既存設備との親和性が高いことも大きな特徴。投資規模やコスト面においても投資回収の予見性に重きを置きながら、カーボンニュートラルを取り巻く環境として普及が進むGXスチール需要の段階的な拡大、自社の事業規模および生産体制に適した形で導入可否を検討できる選択肢とみている。

神鋼では設備導入の本格検討のため社内の検討体制を整備するとともに、社外関係先・ステークホルダーなどとの協議を深化させ、早期の導入・実現を目指すとしている。

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