2023年2月6日

昭和電線 4―12月営業益14%減

昭和電線ホールディングスが3日に発表した2022年4―12月期連結決算は、売上高が前年同期比7%増の1580億円、営業利益は14%減の71億円で増収減益だった。工事案件の再開など建設関連需要の回復が進む一方で、原材料・エネルギー価格の高騰やグローバルサプライチェーンの混乱、自動車減産による高機能製品の需要の低下が響いた。





日刊産業新聞DIGITAL日刊産業新聞 紙版  セグメント別の営業利益は、エネルギー・インフラ事業が5%減の52億円だった。原材料などの価格高騰が続く中、販売価格の見直しや合弁会社の製販事業統合による収益改善を進めるなどしながら需要を確保した。

電装・コンポーネンツ事業は26%減の15億円。重電や産業機器向けの汎用巻線の需要が堅調に推移した一方で、おととしから続く自動車減産に伴い自動車向け高機能製品の需要が落ち込んだ。

通信・産業用デバイス事業は24%減の10億円だった。第2四半期まで影響していた、国内通信ケーブルの国内生産拠点の再編に伴い一部で発生していた立ち上げや販売価格の見直しの遅れ分が徐々に回復。産業用デバイス関連における中国ロックダウンなどに伴うサプライチェーンの混乱も清流化し、収益改善につながった。