2025年12月30日
① 金・銀・銅など最高値更新
金、銀、銅が最高値を記録した。金は12月22日にCOMEXでトロイオンス4469.4ドル、国内では23日に田中貴金属工業の税込み店頭小売価格がグラム2万4861円と、国内外で最高値を更新。中央銀行の金購入や米関税政策による景気後退懸念、米利下げ観測などが金価格を押し上げた。銀も22日に69ドルの最高値を記録した。銅はLMEの現物セツルメントが22日にトン1万1940ドルを付け最高値更新。国内の銅建値は23日に192万円の史上最高値を記録した。
② PPCに三菱マテリアル参画へ
国内銅最大手のパンパシフィック・カッパー(PPC)と三菱マテリアルが11月、銅精鉱調達と銅地金販売の事業を統合する方向で基本合意書を締結した。銅販売量は単純合計で約100万トンと、国内生産量の約65%を占める。鉱石不足などから銅精鉱の買鉱条件が過去最悪水準になり、PPCに出資するJX金属と、三菱マテの小名浜製所は今年度減産を実施。PPCの調達量を膨らますことで、鉱山側との交渉力を高めるのが狙いだ。
③ 金属盗難が多発、金属盗対策法が成立
太陽光発電施設を狙った銅線ケーブルの窃盗など金属盗難が急増している事態を踏まえ、6月に盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(金属盗対策法)が参議院本会議で可決、成立した。金属スクラップの買い取り業者に対して営業の届け出、売り主の本人確認や取引記録の作成などを義務付ける。9月には電線などの盗難に使われる切断工具を隠し持つことを禁止する規定が先行して施行され、既に切断工具の所持で摘発される事例が出てきている。同法は来年6月までに全面施行される予定。
④ アルミサッシのリサイクル体制構築
三協立山はイボキンなど全国のリサイクル事業者5社と連携して、トレーサビリティーを確保したアルミ解体サッシの新たな資源循環モデルを構築。資源の海外流出を防ぎ国内での循環利用を高める。豊田通商グループと川島グループ(静岡県)が出資するアルミサッシ水平リサイクル工場も本格稼働した。神鋼商事はクルマ商事(富山県)との協業を発表。破砕・選別ラインの導入により解体サッシスクラップの格上げを行う。
⑤ 三菱マテリアル、銅ブスバー生産終了
三菱マテリアルは3月、建築用銅ブスバーの製造を年内で終えると発表した。価格競争が激化し、将来的な事業環境の改善が見込めないと判断。国内最大手メーカーの撤退で伸銅流通には調達不安が高まった。撤退後の代替需要を捕捉するため、日本市場への拡販、参入を進める海外企業も相次いだ。タイのオリエンタルカッパーがシェア拡大を図るほか、中国の浙江海亮や金田銅業、独ベッケンホフも日本での本格販売の方針を明かした。
⑥ 中国がレアアース輸出規制を強化
中国政府は4月、テルビウムやイットリウムなど重希土類(重レアアース)の輸出規制を強化した。米中対立を受けて切り札を使った格好。欧州の在庫品が高騰したほか、自動車などの一部生産に影響が生じたとされる。米国政府は自国レアアース生産者へ出資し、最低価格保障を設定。日米欧でレアアース調達に向けた連携が進展するなど、世界でレアアース確保に向けた動きが加速した。
⑦ UBC価格高騰、採算悪化でRSI一部減産も
使用済みアルミ缶(UBC)は、年初から史上初のキロ300円台で推移し、12月には330円の最高値を記録した。アルミ缶スクラップの輸出量が高水準で推移する中、国内ではCAN to CANから脱酸剤までUBCに対するメーカーの引き合いが旺盛だった。LMEアルミ相場や為替の円安もUBC価格を押し上げた。一方で、アルミ新塊と比較してUBC価格の割高感が強まり、UBCとアルミ缶再生地金(RSI)との価格差確保が難しくなった。採算面の悪化により一部減産に踏み切るメーカーもあった。
⑧ 電線メーカーの事業再編相次ぐ
住友電気工業は今年10月に住友理工を完全子会社化すると発表。住友理工は2026年1月29日をもって上場廃止となる予定。またSWCCは今年3月に電線・デバイス製品メーカーのTOTOKUを連結子会社化。11月には、古河電気工業との共同販売会社である建設・電販向け電線メーカーのSFCCを完全子会社化する方針を公表している。
⑨ 26年の銅割増金過去最高に
パンパシフィック・カッパー(PPC)が、2026年の銅地金プレミアム(割増金)を過去最高のトン330ドルと決定した。25年の88ドルから242ドル引き上げる。銅精鉱の買鉱条件(TC/RC)は26年、過去最悪となった25年のトン25ドル/ポンド2.5セントからさらに大幅悪化する見込み。割増金への一部転嫁が不可避となった。需要家にはコスト上昇要因で、被覆銅管などの一部メーカーは値上げ方針を固めた。
⑩ 日本重化学工業、国内ニッケル製錬所新設
日本重化学工業は国内でニッケル製錬に参入する。経済産業省の重要鉱物供給確保計画で認定、約172億円の助成を受ける。日本冶金工業の大江山は90年超、大平洋金属の八戸は70年超を経過、比較的新しいヴァーレ・ジャパンの松阪、住友金属鉱山の新居浜も稼働から50年以上経つ。経済安保の重要性が増す中、日本で新たなニッケル製造拠点が立ち上がる。
金、銀、銅が最高値を記録した。金は12月22日にCOMEXでトロイオンス4469.4ドル、国内では23日に田中貴金属工業の税込み店頭小売価格がグラム2万4861円と、国内外で最高値を更新。中央銀行の金購入や米関税政策による景気後退懸念、米利下げ観測などが金価格を押し上げた。銀も22日に69ドルの最高値を記録した。銅はLMEの現物セツルメントが22日にトン1万1940ドルを付け最高値更新。国内の銅建値は23日に192万円の史上最高値を記録した。
② PPCに三菱マテリアル参画へ
国内銅最大手のパンパシフィック・カッパー(PPC)と三菱マテリアルが11月、銅精鉱調達と銅地金販売の事業を統合する方向で基本合意書を締結した。銅販売量は単純合計で約100万トンと、国内生産量の約65%を占める。鉱石不足などから銅精鉱の買鉱条件が過去最悪水準になり、PPCに出資するJX金属と、三菱マテの小名浜製所は今年度減産を実施。PPCの調達量を膨らますことで、鉱山側との交渉力を高めるのが狙いだ。
③ 金属盗難が多発、金属盗対策法が成立
太陽光発電施設を狙った銅線ケーブルの窃盗など金属盗難が急増している事態を踏まえ、6月に盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(金属盗対策法)が参議院本会議で可決、成立した。金属スクラップの買い取り業者に対して営業の届け出、売り主の本人確認や取引記録の作成などを義務付ける。9月には電線などの盗難に使われる切断工具を隠し持つことを禁止する規定が先行して施行され、既に切断工具の所持で摘発される事例が出てきている。同法は来年6月までに全面施行される予定。
④ アルミサッシのリサイクル体制構築
三協立山はイボキンなど全国のリサイクル事業者5社と連携して、トレーサビリティーを確保したアルミ解体サッシの新たな資源循環モデルを構築。資源の海外流出を防ぎ国内での循環利用を高める。豊田通商グループと川島グループ(静岡県)が出資するアルミサッシ水平リサイクル工場も本格稼働した。神鋼商事はクルマ商事(富山県)との協業を発表。破砕・選別ラインの導入により解体サッシスクラップの格上げを行う。
⑤ 三菱マテリアル、銅ブスバー生産終了
三菱マテリアルは3月、建築用銅ブスバーの製造を年内で終えると発表した。価格競争が激化し、将来的な事業環境の改善が見込めないと判断。国内最大手メーカーの撤退で伸銅流通には調達不安が高まった。撤退後の代替需要を捕捉するため、日本市場への拡販、参入を進める海外企業も相次いだ。タイのオリエンタルカッパーがシェア拡大を図るほか、中国の浙江海亮や金田銅業、独ベッケンホフも日本での本格販売の方針を明かした。
⑥ 中国がレアアース輸出規制を強化
中国政府は4月、テルビウムやイットリウムなど重希土類(重レアアース)の輸出規制を強化した。米中対立を受けて切り札を使った格好。欧州の在庫品が高騰したほか、自動車などの一部生産に影響が生じたとされる。米国政府は自国レアアース生産者へ出資し、最低価格保障を設定。日米欧でレアアース調達に向けた連携が進展するなど、世界でレアアース確保に向けた動きが加速した。
⑦ UBC価格高騰、採算悪化でRSI一部減産も
使用済みアルミ缶(UBC)は、年初から史上初のキロ300円台で推移し、12月には330円の最高値を記録した。アルミ缶スクラップの輸出量が高水準で推移する中、国内ではCAN to CANから脱酸剤までUBCに対するメーカーの引き合いが旺盛だった。LMEアルミ相場や為替の円安もUBC価格を押し上げた。一方で、アルミ新塊と比較してUBC価格の割高感が強まり、UBCとアルミ缶再生地金(RSI)との価格差確保が難しくなった。採算面の悪化により一部減産に踏み切るメーカーもあった。
⑧ 電線メーカーの事業再編相次ぐ
住友電気工業は今年10月に住友理工を完全子会社化すると発表。住友理工は2026年1月29日をもって上場廃止となる予定。またSWCCは今年3月に電線・デバイス製品メーカーのTOTOKUを連結子会社化。11月には、古河電気工業との共同販売会社である建設・電販向け電線メーカーのSFCCを完全子会社化する方針を公表している。
⑨ 26年の銅割増金過去最高に
パンパシフィック・カッパー(PPC)が、2026年の銅地金プレミアム(割増金)を過去最高のトン330ドルと決定した。25年の88ドルから242ドル引き上げる。銅精鉱の買鉱条件(TC/RC)は26年、過去最悪となった25年のトン25ドル/ポンド2.5セントからさらに大幅悪化する見込み。割増金への一部転嫁が不可避となった。需要家にはコスト上昇要因で、被覆銅管などの一部メーカーは値上げ方針を固めた。
⑩ 日本重化学工業、国内ニッケル製錬所新設
日本重化学工業は国内でニッケル製錬に参入する。経済産業省の重要鉱物供給確保計画で認定、約172億円の助成を受ける。日本冶金工業の大江山は90年超、大平洋金属の八戸は70年超を経過、比較的新しいヴァーレ・ジャパンの松阪、住友金属鉱山の新居浜も稼働から50年以上経つ。経済安保の重要性が増す中、日本で新たなニッケル製造拠点が立ち上がる。











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