中国生産粗鋼9000万トン割れ 8月、高水準は維持

　【上海支局】中国の粗鋼生産量は8月に8641万トンと6カ月ぶりに9000万トンを割った。需給調整やＣＯ2排出削減を目的とした政府の減産指示とともに低迷する需要や鋼材市況を受けてメーカーの生産意欲が低下したようだ。前年同月比3・2％増と3カ月連続増え、なお水準は高い。9月入り後は秋の需要期を迎え、政府の景気対策への期待から減産機運が低下し、主要メーカーが再び生産を増やしている。需要の回復が遅れれば需給が緩み、鋼材輸出が高水準を保つ可能性がある。