中国24年鉄鋼見掛け消費 7年ぶり9億トン割れ予測

中国の2024年の鉄鋼見掛け消費量は8億9000万トン程度と前年を約5000万トン下回り、7年ぶりに9億トンを割る見通しだ。減少幅は過去最大。不動産・インフラ工事など建設分野が長く低迷する中、粗鋼生産は前年並みの年率10億トン超と高水準を保ち、同1億トン強の余剰の鋼材を輸出している。不動産市場に回復の様子は見えず、粗鋼の減産や企業再編の動きも鈍く、大量の鋼材輸出が来年以降続く公算が大きい。強硬な対中政策など強まる米国の保護主義の余波含め、日本鉄鋼業は外圧への対応策を講じる必要に迫られている。