2021年8月11日

総合商社 金属トップに聞く 双日 金属・資源・リサイクル本部長 尾藤雅彰氏 「資源循環」第3の柱に ニオブ系負極材ビジネス強化

双日の金属・資源・リサイクル本部は新中期計画で従来の上流資源開発に加えて、リサイクル分野の強化を掲げる。中長期で鉄鋼、石炭に次ぐ3本目の柱に育てたいという尾藤雅彰本部長に方針を聞いた。

――業績の総括を。

「2018年度は本部純利益で305億円、19年度は201億円だったが、20年度当期純利益はマイナス17億円と大幅減益となった。鉄鋼事業が低調だったこと、石炭などの資源価格が低迷したことに加えて、脱炭素の流れを踏まえた一般炭権益の撤退方針に基づき、豪州の一般炭鉱の減損処理も行った。今年度の純利益見通しは120億円とし、復活を狙う。足元では総じて物流や市況も回復して上向いている。個別にみれば、鉄鋼事業が好調にスタートしている。鋼材や鉄鋼原料の価格、また非鉄市況も年初から順調に上昇し、出遅れていた石炭も5月末頃から急反転し、現在も高水準で推移している。原料炭は4月に110ドル程度まで下落後、足元は200ドル台に上昇して収益改善の追い風になっている。一般炭も足元で140ドル台に到達しているが、こちらは過熱気味と考える。急騰、その後の急落という状況は好ましくない」





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