2021年9月2日

需給・市況を診る/鋼板・建材/東京製鉄常務取締役営業本部長/今村清志氏/価格ステージ変わらず

――海外マーケット状況をどう見ているか。

 「海外市場は一時期、ホットコイル価格でトン当たり1000ドルを大幅に超える場面が出ていたが、足元、高値水準を維持しているのは米国の国内価格のみで、アジアは一服状態にある。新型コロナウイルス感染再拡大の影響が大きく、東南アジア各国は一部の大都市圏がロックダウンし、経済活動が停滞。内需不振で現地鉄鋼メーカーは輸出を増やしており、ベトナムメーカーやインドメーカーなどが900ドルを下回る安値オファーを出していることから、ムードは弱く、需要家による買い控えの動きが目立っている。当社が成約可能なホットコイルの輸出価格はFOB1100―1150ドルで、現在、アジア以外のエリアでこの水準以上の価格で成約できている」








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