2022年3月9日

財務・経営戦略を聞く/神戸製鋼所取締役/勝川四志彦氏/品種構成 高度化進める/販価改善・交渉前倒し注力

――北米や東南アジア、中国の事業会社が堅調だ。

「北米の自動車用鋼板製造拠点であるプロテックは自動車生産が減っているが鋼材市況が上がり、大きな利益を得ている。タイは自動車生産が半導体不足の影響を受けて伸び悩み、現地拠点のコベルコ・ミルコン・スチールの販売にも影響は見られている。中国は建機の全国生産が不動産市場の不振や政府の環境規制が影響し、また競争激化の要因もあり、総需同様に昨年4月から今年1月まで10カ月連続で前年同月を下回った。一方で電気自動車の生産は増え、素材系は好調だ。自動車用鋼板製造の鞍鋼神鋼冷延高張力自動車鋼板とアルミパネル製造拠点の神鋼汽車鋁材(天津)は生産量が2021年に過去最高となり、業績も好調だ。今後は拡大する需要を補足する一方、品種構成の高度化を進める」

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