2016年6月28日

「庚申さん」本堂再建起工式 来年4月に落慶予定

 真鍮(黄銅)開祖で知られる庚申山広徳寺(滋賀県甲賀市水口町山上)において23日、本堂再建の起工式が行われた。船原廣照住職をはじめ信徒総代や地元代表者ら約20人が参加し、復興と工事の安全を祈願した。本堂は来年4月に落慶する予定。

 同寺には16世紀末に百姓藤左衛門が真鍮を発明した伝承があり、江戸時代から全国の銅業者の信仰を集めてきた。2013年4月22日に漏電で本堂が全焼。台風被害による道路寸断などで復興が遅れていたが、昨年に地元住民が「庚申山再建復興委員会」を結成して、再建に向けた活動を進めてきた。

 再建予定の本堂は焼失前とほぼ同じ規模で、建坪は40坪。再建復興事業には天台宗総本山の比叡山延暦寺のほか、非鉄業界からは日本伸銅協会、日本伸銅品問屋組合連合会、非鉄金属リサイクル全国連合会が賛同者として名を連ねる。田中喜克・山上区長は「これから本格的に寄進のお願いすることになるが、業界関係の方々にもぜひご協力をお願いしたい」と話す。

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