オリックス・レンテック50周年/上谷内祐二社長/顧客に寄り添い機器提供/金属3D注視 新領域も開拓

オリックス・レンテック50周年/上谷内祐二社長/顧客に寄り添い機器提供/金属3D注視 新領域も開拓
 オリックスグループで計測機器や情報通信機器などのレンタル事業を手掛けるオリックス・レンテックは今期で設立から50周年の節目を迎えた。オリックス常務執行役とオリックス自動車会長を兼任する同社の上谷内祐二社長に、現在までの歩みと今後の展望について聞いた。

 ――50周年おめでとうございます。

 「ありがとうございます。まずは当社を育てていただいた顧客や取引先、協力会社の皆さまに心から感謝を申し上げたい。われわれは製造業ではないので、顧客との接点の中に事業のヒントがあると考えている。加速する技術革新の恩恵を享受してもらうためには、より一層現場に通い、顧客と接することが大切だ。それこそがオリックスグループのストロングポイントだ」

 ――設立の経緯を。

 「高度経済成長期に入り、製造業では品質要求の高まりから計測機器需要が拡大した。だが、計測機器は校正までを含めた専門性が必要で費用も高額なため、業界に先駆けて1976年に当社の前身となるオリエント測器レンタル株式会社を設立し、計測器のレンタル事業をスタートした」

 ――50年の歴史の中で転換点は。

 「技術拠点と物流網を構築するため、87年に技術センターを竣工したことが一つの転換点になった。さらに90年代以降のICTの成長にしっかりと寄り添うことができ、現在の当社につながっている」

 ――強みはどこか。

 「製造業はプロダクトアウトの色彩が強くなるが、われわれは徹底的に顧客に寄り添うことを心掛けている。顧客とメーカーの間に立ち、当社の理念である『価値を共有し、未来を共創する。』を実現することに強みがある」

 ――50周年ロゴでは循環への思いを込めた。

 「われわれの事業は製品を購入し、それを貸し出すことで成り立っている。その製品のライフタイムに徹底的にコミットする意味での循環であり、今後、目指すべき再生品の活用などを含めたサーキュラーエコノミー(CE)の実現もそこに含めている」

 ――CEを実現するには。

 「事業を機能別に分断する時代は終わりつつあり、オリックスグループでも事業部門を超えて資産の循環や再利用に関する検討を進めている。当社としても将来的に、あらゆる可能性を否定せず、契約終了後の物件のマテリアルとしての再利用についても検討を進めていきたい」

 ――今後の事業の方向性を。

 「ユーザーの課題解決に一段と貢献するため、事業に必要なアセットを適正な形で供給し、顧客が事業を推進するための環境構築を支援する必要がある。その一環として昨年からGPUのクラウドサービスをスタートした。今後も顧客があらゆる選択肢を用意できるように努めていく」

――その実現には。

 「われわれも変化する必要がある。人海戦術ではなく合理化、効率化を進めていく。オリックスグループは資産効率の向上を掲げており、当社も非レンタル事業の比率は今なお小さいが、その拡大を目指す。顧客の現場に足を運んで実践知を積み上げ、その経験を社内の議論に持ち帰り、さらなる改善につなげていく」

 ――金属3Dプリンター事業への期待感は。

 「金属3Dプリンター市場は、なお発展途上の段階にあると認識している。従来工法にも優れた点がある一方で、技術の進歩や適用領域の拡大は着実に進んでいる。今後の市場動向や技術の発展を注視していきたい」

 ――新領域の取り組みを。

 「社会の根底に人手不足という課題があり、ロボティクスは成長が期待できる。だが、もはや単純にロボットという話ではない。制御するAIや制御機能を含めたシステムでの提供を研究する必要があるだろう」

 ――グローバル展開については。

 「オリックスグループとしてアジア・パシフィック部門(APAC)を立ち上げ、その中で取り組みを進めている。当社は以前から海外展開を進めてきたが、日本のようなトータルサービスができず現在に至っている。改めてチャレンジする好機が訪れたと感じており、現地の商流を意識しながらオリックスグループならではのサービスを各地で組み立てていきたい」

 ――未来に向けて目指すべき姿は。

 「今後はあらゆる産業がAIなどの先端技術とは無縁ではいられなくなる。われわれに求められるものはそのような技術を実装する環境の構築だ。物件ごとに分ける時代は終わりを迎え、顧客にどのような価値提供をしていくかが重要になる。また、当社単独ではなく、オリックスグループやパートナー、協力会社と連携していくことも大切だ」

(服部 友裕)

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