2029年後半の稼働開始を予定。熱延設備の新鋭化に加え、ウォーキングビーム加熱炉やサイジングプレスなども導入し、生産性向上や省エネルギー化、歩留まり改善、品質安定化につなげる。
日鉄はUSスチールを北米戦略の中核拠点と位置付ける。今回の投資で競争力強化を図るとともに、顧客への高品質な製品・サービスの提供、地域雇用の維持・創出などを通じて、米国市場でのプレゼンス向上を目指す。
国内では名古屋製鉄所に約3000億円を投じて更新した新熱延ラインが今年8月に稼働を開始した。同ラインの生産能力が年間約600万トンであるのに対し、モンバレーの新熱延はその6割程度だが、投資額は建設コストや機械設備の高騰、米国の物価上昇などを受け、名古屋の1・5倍に膨らむ。
ただ、米国は鉄鋼関税の影響で、直近の鋼材市況が日本の約2倍の高さに達しており、米国鉄鋼メーカーの利益率は高水準で推移している。
現地調査会社によると、今回のプロジェクトはペンシルベニア州全域で5100―6300人の雇用を支え、3年間にわたり4600万―5800万ドルの州・地方税収をもたらすと試算する。
同地区では約1億ドルを投じて、高炉から出るスラグを冷却・加工する「スラグ整粒機」の建設も進めている。セメントなどに使用できるよう処理することで廃棄量を削減し、地球環境保護に貢献する。















