2011年11月10日

中国の鋼材市況下げ一服 在庫調整が進展

 中国の鋼材市況は11月に入り、下げが一服し、冷延鋼板や異形棒鋼が大都市部で小幅に反発した。「原料高と製品安から収益が悪化した鉄鋼メーカーが減産を始め、在庫が減っている」(日本高炉役員)ことから、需給が引き締まってきたとみられる。

 港湾に高値の鉄鉱石在庫が積み上がっているため、メーカーの収益は当面厳しく、減産が続く見通し。鈍化しているものの需要は拡大しており、メーカーの値下げと減産による価格と在庫の調整の進展で、今後、底値を探る動きが広がりそうだ。