しかし、足元ではロシア・ウクライナ情勢を受けたエネルギーコストの増大や中国・韓国の伸長などグローバル競争の激化、中長期的には自動車の電動化によるエンジン関連部品の減少を受けた特殊鋼需要の減少などの課題に直面しています。とりわけ、2030年度に温室効果ガス46%削減(2013年度比)を目指し、2050年にカーボンニュートラルを実現するといった極めて野心的な目標の達成は大きなテーマとなっています。さらに、わが国の特殊鋼の技術が世界から求められる高い要求水準を満たすことのできる技術力を有しているが故に、経済安全保障といった問題にも関心を払う必要があります。今後もわが国の特殊鋼業界が付加価値を創出し、雇用や地域経済への貢献を通じて日本の産業界を支えていくためには、電動化により減少する需要を補う成長分野における新規需要の開拓や、生産プロセスの革新や燃料の転換など直接生産に関わってくる大胆な投資に加え、デジタルや人材育成など幅広い視点も含め、さまざまな角度から次の一手を考えて行く必要があるでしょう。
特殊鋼業界を含む素材産業全体として、この難しい局面を乗り越え成長していくために、政府として何ができるのか、何をすべきなのか、よく検討し実行していきたいと考えております。
これからも、民と官が一体となって知恵を出し合いながら、特殊鋼業界の発展に向けて歩んでいけることを期待しております。





















