中国の鋼材市況続落 低調な不動産市場影響

【上海支局】中国の鋼材市況の下げが止まらない。低調な不動産市場の影響が家電や自動車の販売にも影響し、需要が伸びず、需給が緩んでいる。鉄鋼メーカーの粗鋼生産は4月も増え続け、過去最高の水準に迫る勢いだが、国内で吸収しきれずに海外に流出し、アジアの鋼材市況も軟化させている。「経済指標は改善しているが、現地の経済の実感はよくはない」（日本商社関係者）との声も聞かれ、なおさえない需要の中で市況は軟調に推移しそうだ。