中国粗鋼 高水準を維持 生産抑制の実効性欠く 実需低調、市況に重し

【上海支局】中国の4月の粗鋼生産量は8594万トンと前年同月比7・2％減少した。しかし、1日当たりは286万4700トンと3月と同水準で、年率10億5000万トン規模となお高い水準を維持した。政府は4月に粗鋼の生産を抑制する方針を示したが、5月上旬も高生産を保っており、実効性に欠けている。建設を中心とした実需が低調な中、粗鋼生産が高位にとどまり、鋼材市況の上昇力を鈍らせる要因となっている。過去最高ペースの鋼材輸出も衰えそうにない。